汚泥情報
スラッジ(Sludge)|すらっじ
スラッジとは、上水処理や下水処理、工場排水処理などの水処理過程で発生する汚泥や浮遊物質を滞留除去した後の泥状の廃棄物を指します。生物処理汚泥や凝集剤汚泥、沈殿汚泥などが含まれます。
スラッジの成分は多様ですが、有機性汚泥と無機性汚泥に大別され、いずれの場合も高含水率および腐敗しやすい性質が問題点です。運搬・処理コストの増大に加えて、悪臭や有害物質の溶出リスクも懸念点です。
脱水や焼却、メタン発酵による減容化が主流でしたが、建材や肥料としての農業利用など、再生可能資源としての価値再評価も進展しています。しかし、重金属などの有害物質含有リスクが懸念されており、適正処理が課題となっています。
最近では汚泥中のリン回収などの次世代技術や、AIによる処理効率最適化などのスマート化も推進されています。限りある資源確保と環境保全の両立を目指して、持続可能なスラッジリサイクルの構築が期待されています。