石炭火力発電所の石炭汚泥を仮設プラントで効率処理、産廃量を1/5に削減!
ご相談内容
石炭火力発電所の雨水貯槽に堆積した石炭汚泥の処理に困っている。既存設備では対応が難しく、バキューム処理ではコストが高いため、効率的に脱水して産業廃棄物量を削減できる方法を検討している。
セイスイからのご提案
石炭火力発電所の雨水貯槽に堆積した石炭汚泥に対し、クレーンを使用してポンプ浚渫を行い、汚泥受槽に移送。その後、薬品自動溶解装置で溶解した高分子凝集剤を混ぜ、2台の脱水機(遠心分離機)HS-500MWを用いた仮設水処理プラントで効率的な脱水処理を提案しました。
石炭汚泥を1,850㎥の汚泥を370㎥に圧縮!仮設水処理プラントで汚泥を1/5に減容化
仮設水処理プラントを1日7時間稼動させることにより、既存の水処理設備である雨水受槽に堆積していた1,850㎥の石炭汚泥を含む汚泥を処理しました。処理した石炭汚泥は370㎥にまでに圧縮し、従来工法であるバキューム処理と比較して1/5に減容化することができました。
セイスイ工業では、現場の状況や条件に応じた多様な処理オプションを提案し、無料の現地調査や事前の打ち合わせを通じて、最適なプランを迅速に提供できる体制を整えています。また、仮設水処理プラントの導入により、処理が難しい汚泥に対しても、コストを抑えつつスピーディーに対応が可能であり、様々な現場で活躍しています。
効果
汚泥量
1,850㎥
370㎥
1/5に減容化
汚泥濃度
約10%
約-%
含水率47%
■産廃量
従来技術との比較
従来のバキューム処理では、多量の汚泥を搬出する際に非常に高いコストが発生し、大量の汚泥が短期間で出た場合には対応が難しいという課題がありました。セイスイ工業の仮設水処理プラントは1時間に数十から数百㎥の汚泥を処理でき、24時間連続で稼働が可能なため、こうした大量発生時にも柔軟に対応できます。また、脱水機(遠心分離機)による脱水技術を活用しているため、高濃度の汚泥や油分・有機物を含む汚泥にも対応可能で、大幅な体積減容化を実現します。これにより、産業廃棄物の削減とともに、経済的な場内処理を効率的に進めることが可能となり、コストダウンを実現します。
セイスイ工業はこんな方法で解決!
石炭火力発電所の雨水貯槽に堆積した石炭汚泥に対し、クレーンを使用してポンプ浚渫を行い、汚泥受槽に移送。その後、薬品自動溶解装置で溶解した高分子凝集剤を混ぜ、2台の脱水機(遠心分離機)HS-500MWを用いた仮設水処理プラントで効率的な脱水処理を提案しました。
①
石炭火力発電所の雨水受け槽に堆積した石炭汚泥をクレーンでポンプ浚渫を実施します。
②
ポンプ浚渫で汲み上げた汚泥を、汚泥受槽に貯留します。
③
さらに汚泥受槽からポンプで汲み上げ、薬品自動溶解装置で溶解した高分子凝集剤を混ぜて脱水機(遠心分離機)HS-500MW×2に送り、固液分離を行います。
④
脱水ケーキはダンプに排出し、処理水は既設水処理設備に返送します。
石炭火力発電所の雨水受槽に堆積した石炭汚泥の処理方法詳細
仮設水処理プラント概要図
処理前の様子
【写真①】現場全景
【写真②】汚泥状況 比重1.13
発電所内の限られたスペースに機材を設置するため、配置はセイスイ工業で提案させて頂いております。
処理中の様子
【写真①】雨水受槽
【写真②】クレーンでのポンプ浚渫
【写真③】脱水機(遠心分離機)設置状況 HS-500MW×2
【写真④】ダンプ(脱水ケーキ受槽)
まず、雨水受槽に溜まっていた石炭汚泥をクレーンでポンプ浚渫します。汲み上げた汚泥は汚泥受槽に移送します。さらに汚泥受槽からポンプで汲み上げ、薬品自動溶解装置で溶解した高分子凝集剤を混ぜて脱水機(遠心分離機)HS-500MW×2に送り、固液分離を行います。
処理後の様子
【写真①】脱水ケーキ(分離された固形物)
【写真②】処理水(分離された水)
脱水機で処理された脱水ケーキ(分離された固形物)は含水率が47%で、ダンプに直接排出されます。一方で、分離された処理水は既存の水処理設備に排水されます。処理水(分離された水)の回収率は97%以上と高い回収率となっています。