汚泥に関する用語
有機汚泥 ゆうきおでい
有機汚泥とは、下水処理場や食品工場製紙工場などの工業排水処理の過程で発生する、有機性固形物を主体とする汚泥の総称です。有機汚濁された排水を処理する施設・設備で主に発生します。高い有機性や含水率が特徴です。
廃棄物処理法ができた当時の施行通知によると、代表的な有機汚泥として「有機性汚泥の代表的なものとしては、活性汚泥法による処理後の汚泥、パルブ廃液から生ずる汚泥、その他動植物性原料を使用する各種製造業の廃水処理後に生ずる汚泥(令第二条第四号に掲げる産業廃棄物に該当するものを除く。)、ビルピット汚泥(し尿を含むものを除く。)」が挙げられています。
主な成分は、原料や製造工程から排出される栄養分や細胞組織片、非分解性天然高分子等の有機物質です。たんぱく質、脂質、糖類、リグニン等を多く含み、BOD(生化学的酸素要求量)やCOD(化学的酸素要求量)の値が高いのが一般的です。
有機汚泥は腐敗しやすく、異臭やマスキー臭を発生させる可能性があります。適切な処理が必要であり、好気性処理による安定化、減容化が重要です。メタン発酵によるバイオガス化も有用な手法の一つです。
有機汚泥に関するコラムはこちら
汚泥に関する用語