汚泥処理に関する用語
曝気式ラグーン法(Aerated Lagoon) ばっきしきらぐーんほう
曝気式ラグーン法は、水処理技術の一種で、特に農業廃水や小規模な下水処理に利用される方法です。浅い池(ラグーン)やラグーン槽に曝気装置で酸素を供給し、微生物の働きにより有機物を分解する生物処理法です。ラグーン内では、上層で好気性処理が、下層で嫌気性処理が同時に進行します。
曝気式ラグーン法の大きな利点は、初期投資や運転コストが比較的低く、エネルギー消費も少ない点です。汚水の滞留時間が長く、負荷変動に強い上、余剰汚泥の発生が少ないため、メンテナンスが簡単で、広い土地が確保できる場所では非常に有効です。また、自然のプロセスを活用するため、環境への負荷も少ないという特徴があります。
しかし、処理速度は比較的遅く、廃水が処理されるまでに数日から数週間を要します。そのため、広い敷地が必要で、都市部や土地に制約のある場所では導入が難しい場合があります。処理効率も他の高度な処理法に比べて劣ることがあり、大規模施設や高品質な処理が必要な場所では、活性汚泥法や膜分離法などが採用される傾向があります。
運用方式としては、連続流入式や回分式、多段階ラグーンシステムがあり、施設の規模や処理水の性質に応じて最適な方式が選ばれます。全体として、コストパフォーマンスの面で優れ、特に農村部や小規模施設での利用に適していますが、都市部では他の処理技術に置き換えられるケースが増えています。
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