迅速に仮設水処理プラントを稼動させることで既設水処理設備の代替機として汚泥処理を行いました。また、産廃量を1/8に減容化できました。仮設の場合、フィルタープレスでは処理不能な有機汚泥や無機汚泥等の様々な汚泥も、仮設水処理プラントでは対応可能です。そのため、仮設水処理プラントは被災地での汚泥処理に適しており、被災した既設設備が復旧するまでの期間中、仮設水処理プラントで処理を行いました。

セイスイ工業では長年の現場実績をもとに、複数の処理方法の提案・無料での現場確認・打合せなどを行い、最短で汚泥処理・機材のレンタルを開始することができます。また、セイスイ工業の仮設水処理プラントを導入することで、処理の難しい汚泥でも最小限のコストで最短で問題解決を図ることができます。

近年、災害発生時の被災設備や大量発生汚泥により、効果的な場内処理が困難なケースが増えています。従来工法では災害の影響でバキューム工法での場外運搬が困難だったり、高濃度汚泥の場合に処理が追い付かない等の問題がありました。

セイスイ工業の仮設⽔処理システムは、現場に仮設水処理プラントを設置し、脱水機（遠心分離機）で短期間に汚泥を減容化、その場で処理が可能です。油分、有害物、有機物を含む排⽔や汚泥、急激に増加してしまった汚泥の減容化など幅広く対応できます。

大量の廃棄物の受け入れ先がなく復旧が進められない場合でも、現場に合わせた仮設水処理システムを導入する事で現地での処理が可能となり、被災施設、工場の機能停止期間を最小限にとどめます。

被災した沈殿池の汚泥を砂除去機（サイクロン付き振動篩機）と脱水機（遠心分離機）を使い2段階に分けて脱水減容化する方法を提案致しました。

その後、既設水処理設備が復旧するまで、浄化センター内の汚泥処理を仮設水処理プラントで処理し続けます。

仮設水処理プラントなら、大量の汚泥やフィルタープレス等の脱水機では、処理がし難い有機汚泥でも連続的に処理できるため、短期間で処理することが可能です。また、既設設備を稼働しながら汚泥を減容化できるので、工場の生産ラインを止めることなく問題解決を図れます。予想されない災害時にも、セイスイ工業は万全の体制があり、当時ガソリンやトラックの手配が困難な状況でしたが、迅速な対応を行うことができました。

被災した浄化センターにある沈殿池の様子です。汚泥濃度は4%でした。

既設水処理設備にポンプを設置して汚泥を引き抜いて砂分除去機（サイクロン付き振動篩機）へ送水します。送られてきた汚泥はゴミや砂などを含んでいる為、砂分除去機（サイクロン付き振動篩機）で汚泥からゴミ、砂などを除去していきます。砂分除去機（サイクロン付き振動篩機）で75μｍ以上のゴミ、砂が排出されます。その後、脱水機（遠心分離機）へ移送され、汚泥を固液分離します。今回使用した脱水機（遠心分離機）はHS-550MWです。

処理後の脱水ケーキ（分離された固形物）の含水率は約69％です。一方、処理水（分離された水）は、既設水処理設備へ排水していき、回収率は98％以上と高い回収率となっています。