水処理機器・装置に関する用語
釜場 かまば
釜場とは、汚泥処理施設で汚泥を高温・高圧で処理するための特別なエリアや設備のことです。この釜場では、汚泥を約180~200℃の高温と数気圧の高圧にさらして加熱し、汚泥に含まれる水分を蒸発させたり、臭いの原因を取り除いたりする作業が行われます。また、熱と圧力によって有機物が分解され、汚泥が炭化することで、汚泥の体積が大幅に減り、処分コストも削減されます。
この釜場で処理された後の残りかす(固体残渣)は、場合によっては肥料やエネルギー資源として再利用されることがあります。また、処理過程で発生するバイオガスはエネルギーとして利用され、環境への負担を軽減しながら資源としての再活用が進められています。
釜場は、施設内の「ピット」と呼ばれる一時的な汚泥の貯蔵場所と連携して動きます。ピットで汚泥がためられた後、ポンプで釜場に送られ、そこで高温・高圧の処理が行われます。このように、釜場の設備が整っていることで、汚泥を効率的に減らし、再利用できる資源を生み出すことが可能になります。
また、釜場の設置には、高温・高圧の環境でも安全に稼働できるよう、しっかりとした設備管理と定期的なメンテナンスが欠かせません。釜場は、汚泥処理施設全体の効率を向上させ、環境保護と資源管理の両方に貢献する重要な役割を担っているのです。
このように、釜場は汚泥処理の効率化を支えるだけでなく、持続可能な環境管理にも貢献しており、最終的には処理された汚泥が環境に配慮した形で再利用されたり、安全に処分されたりすることに役立っています。
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