水処理事例紹介「土木泥水処理編」
ウォータージェット工法を用いる矢板打ち込み工事。その現場では大量の泥水が発生します。泥水量があまりに多いと、ウォータージェットカッターに再利用する水の回収にも時間がかかり、施工期間にも影響を及ぼします。また、現場によっては給水車で水を運ぶことが困難なこともあります。ここでは、仮設水処理プラントによって土木工事現場の泥水処理課題を解決した2つの事例をご紹介します。
事例① 鋼矢板工事の土木泥水問題を一挙解決!驚異のコスト削減事例
最初の事例をご紹介します。こちらのお客様のご要望は、「鋼矢板打込み工事のウォータージェットカッターを使用する際に発生する大量の泥水の産廃費用や水道費用を削減したい」というものでした。
そこでセイスイ工業では、土木泥水再生処理プラントを稼動させることにより、常時1時間当たり約20㎥の泥水を再生することができました。また、泥水再生処理前の泥水と比較して約4分の1まで脱水減容化しています。従来の濁水処理設備による方法に比べ、沈殿待ち時間がありませんので施工ロスが改善できました。
事例② 発生泥水量の80%を再利用!泥水を5分の1に減容、千葉県共同溝工事における土木泥水処理
もう1つの事例は千葉県共同溝耐震補強工事の現場です。ここでも「鋼矢板打込み工事のウォータージェットカッターを使用する際に発生する大量の泥水の産廃費用や水道費用を削減したい」というお困りごとがセイスイ工業によせられました。
そこでセイスイ工業では、土木泥水再生処理プラントを稼動させることにより、常時1時間当たり5㎥の泥水を再生することができました。また、泥水再生処理前の泥水と比較して約5分の1まで脱水減容化したのです。
この現場では1時間当りの水使用量(打設30分・熔接25分・段取換え5分)ジェットカッター吐出量220ℓ/分と仮定すると30分×220ℓ/分=66,000ℓ/30分となりました。1時間当りの発生泥水量は打設時の30分しかありませんので、この30分間に発生した泥水を処理するようになります。発生泥水は釜場からポンプで泥水受け槽へ送水しますが、ポンプで送水する間に泥水が土中に染み込んでいくために推定泥水回収率0.7~0.8と仮定します。よって、処理対象となる泥水量は、6.6㎥/h×0.7~0.8=4.6~5.3㎥/h となります。
今回の事前調査の結果から土質と発生泥水濃度が10%前後だったことを考慮し、遠心分離機(MW-4)と水槽を組み合わせた土木泥水再生処理プラントでの処理をご提案致しました。
処理能力は土質や発生泥水濃度により変わりますので過少設備や過剰設備にならないよう常に事前調査を綿密に行いお客様に最適な設備をご提案させて頂いております。
他の事例も沢山ございますのでご参考にして下さい。