水処理に関する用語
硬水 こうすい
硬水とは、水に多くのカルシウムイオンやマグネシウムイオンを含む水のことです。主に地下水が岩石や土壌からミネラル成分を吸収することで形成され、硬度の高い水になります。WHOの基準では、硬度120mg/L以上の水を硬水、120mg/L未満を軟水と定義しています。
硬水と軟水の違いは、主にミネラル成分の含有量です。硬水はカルシウムやマグネシウムを多く含むため、口当たりが重く、飲みすぎるとお腹がゆるくなることがあります。また、石けんの泡立ちを妨げ、洗濯や洗浄効果を低下させる特性があります。一方、軟水はミネラルが少なく、口当たりが柔らかく、洗剤の泡立ちが良いため、洗濯や料理に適しています。
硬水は水道水や井戸水として使用されると問題が生じることがあります。例えば、配管内に水垢が溜まりやすく、機器の故障を引き起こす原因になります。また、ミネラルが多いため、ご飯が硬く炊き上がるなど料理への影響もあります。一方で、硬水はミネラルウォーターや鉱泉水として販売されることがあり、健康維持やダイエット目的で摂取されることもあります。
硬水による影響を防ぐためには、軟水化装置の導入が効果的です。カルシウムやマグネシウムを除去し、硬水を軟水に変えることで、洗浄力の向上、設備の長寿命化、快適な飲用水の確保が期待できます。
日本の水道水の多くは軟水ですが、欧米では硬水が一般的です。硬水は、適量であればミネラル補給に適している一方で、過剰摂取による体調不良や水垢の発生などのデメリットもあるため、用途に応じた使い分けが重要です。
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