セイスイ工業株式会社

水処理コラム

COLUMN

下水処理

下水処理とは?下水の種類と下水処理の基本プロセス

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セイスイ工業では、全国の下水処理場や浄化センターから寄せられる多様な水処理のトラブルに対応し、高濃度汚泥大量汚泥の処理、設備故障時の代替処理など、さまざまな課題を解決してきました。私たちの生活に欠かせない「水」を守るため、下水処理技術は重要な役割を果たしています。

では、私たちが日々使用する水は、使い終わった後どのように処理されているのでしょうか?普段は意識することが少ないかもしれませんが、下水処理は水を浄化し、再び環境に戻すために欠かせないプロセスです。もし下水が適切に処理されなければ、環境や公衆衛生に大きな影響を及ぼす可能性があります。

この記事では、下水処理の基本的な仕組みとその重要性についてわかりやすく解説します。日常生活で使う水がどのように処理されているのか、そのプロセスを知ることで、私たちの生活と環境を支える技術がどのように機能しているかを具体的に紹介します。

下水処理とは

現代社会において「清潔な水資源の確保」は、健康と生活環境を守る上で欠かせない要素です。そのため、使用済みの水を適切に処理する「下水処理」が重要な役割を果たしています。下水処理とは、家庭や産業から排出される水を浄化し、環境に安全に戻すためのプロセスであり、主な目的は汚染物質の効果的な除去と水質の改善にあります。

下水処理にはさまざまな技術が用いられています。たとえば、「標準活性汚泥法」は、微生物を利用して水中の有機物を分解する一般的な手法で、世界中で広く採用されています。また、「オキシデーションディッチ法(OD)」は、標準活性汚泥法を発展させた手法で、長時間にわたって水と酸素を接触させることにより、有機物の分解を効率化する方法です。

さらに、近年注目されているのが「膜分離活性汚泥法(MBR)」です。MBRでは、膜を用いて微生物を分離し、より効率的に汚水を浄化します。これにより、従来の処理法よりも高い水質を実現し、処理能力も向上させることが可能です。

これらの技術は、公衆衛生の向上や環境保全に大きく貢献しており、私たちの生活に欠かせない清潔な水資源の確保を支えています。

下水の種類と性質

下水には主に3つの種類があります。まず、家庭から排出される「生活排水」、次に工場や事業場から排出される「工場・事業場排水」、そして「雨水」などの自然排水です。それぞれの排水は異なる性質を持ち、適切な処理が求められます。

生活排水は、台所、トイレ、お風呂などの日常生活で使われた水を指します。特に、し尿を除いた台所や浴室、洗濯機からの排水は「雑排水」と呼ばれます。生活排水は有機物が豊富で、成分には窒素やリンなどの栄養塩類、油脂類、洗剤成分が多く含まれており、適切に処理されないと水質汚濁の原因となるため、公衆衛生の観点からも徹底的な処理が必要です。

工場・事業場排水は、工業や事業活動によって排出され、金属類や有毒化学物質が多く含まれます。この排水には特別な化学処理や物理的処理が必要であり、処理方法は排水元の性質によって異なります。

雨水は、比較的清浄ですが、都市環境では道路や屋根からの汚染物質が混ざることがあります。特に初期降雨時には大気中の汚染物質も一緒に流れ込むため、適切な貯留と浄化が重要です。

下水の性質は、地域や時間帯によっても変動します。これらを理解することは、効率的な下水処理を行う上で重要であり、環境保護と公衆衛生の向上に寄与します。

生活排水 工場・事業排水 雨水

下水処理の目的と基本プロセス

下水処理の主な目的は、公衆衛生の向上と環境保護です。下水には有害な微生物や化学物質が含まれており、これを適切に処理しないと、健康や環境に悪影響を及ぼす恐れがあります。例えば、未処理の下水が河川や海に流れ込むと、水質汚染が発生し、水生生物に悪影響を与えるだけでなく、人間の健康にも害を及ぼします。また、適切な処理を怠ると、感染症の流行や土壌汚染のリスクが高まります。

下水処理は一般的に4つの段階で進められます。まず予備処理で、大型のゴミや砂利などを取り除き、次に一次処理で沈殿によって浮遊物質を除去します。続いて二次処理で、微生物を用いて有機物を分解し、最後に三次処理で窒素やリンなどの栄養塩類を除去し、消毒を行って水質を改善します。これにより、下水は安全に自然環境へ放流できる状態になります。

このように、下水処理は公衆衛生や環境保護に不可欠であり、その適切な運営と技術の進化は、持続可能な社会の基盤を支えています。

下水処理プロセス

日本における代表的な下水処理技術

日本の下水処理場で使用されている下水処理技術は

など様々です。これらの技術は、処理場の規模や目的、地域の特性などに応じて選択・組み合わせて使用されています。
各技術については別コラムでご紹介します。

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