ご相談内容
2週間で取水口に堆積している汚泥を出来るだけ低コストで除去して欲しい。
効 果
ダイバーによるポンプ浚渫と仮設汚泥減容化プラントを稼動させることにより設置から撤去までを2週間で問題なく処理し、そのまま廃棄してしまう方法に比べ廃棄物の量を500㎥から72㎥まで約1/7に減容化できました。

※脱水ケーキの含水率は土質により変わります。含水率が高い程、廃棄物量も増えてきます。

ご提案内容
ダイバーによるポンプ浚渫と仮設汚泥減容化プラントでの処理をご提案しました。
まず、ダイバーが潜水し堆積した汚泥をバキュームポンプで除去していきます。送られてきた汚泥は一次処理として砂除去機(サイクロン付き振動篩機)にて大きな貝殻やゴミ、砂などを除去しながら汚泥貯留槽に溜めていきます。二次処理の濁水処理では、PACと高分子凝集剤で汚泥を凝集し沈殿槽で濃縮します。三次処理では、濃縮された汚泥を脱水機(遠心分離機)に送り水と固形物に分離します。分離された水(処理水)は水処理後に放流していきます。処理能力は土質や発生泥水濃度により変わりますので過少設備や過剰設備にならないよう常に事前調査を綿密に行いお客様に最適な設備をご提案させて頂いております。
発電所排水処理システムについて
概要
長年の排水処理で水処理設備の堆積汚泥が増加し放流水が基準値を満たさなくなった時や排水溝に汚泥が堆積し水位が増加した時など、水を抜かずに堆積汚泥だけを取り除く事も可能であり、本システムを導入する事で大量の汚泥でも短期間で水と固形物に分離し、廃棄物の総量削減、経済性、安全性、施工性の向上など、従来には無かった画期的な工法です。また、ゴミや砂分が多い場合にも対応しており、ゴミ除去機や砂分除去機を用いながら一連の処理を連続して行えるようにシステム化した工法です。
従来技術との比較
従来工法では排水(廃水)や汚泥の処理量が多い場合、バキュームカーでの場外運搬が困難だったり産廃費用が高額になる問題や、高濃度汚泥や有機汚泥、汚泥に含まれる粒子が非常に小さい場合にフィルター等を用いる脱水機では処理が不十分になるなどの問題がありました。
本システムは脱水機(遠心分離機)など様々な排水や汚泥に対応したプラントを組み合わせて使用することで、既設設備の稼働を止める事なくその場で24時間連続運転で処理する事も可能であり、油、有害物、有機物を含む排水(廃水)や汚泥など幅広く対応出来ます。
また、石炭汚泥は、脱水機(遠心分離機)で水と固形物に分離する事で再利用出来る場合があり廃棄予定だったものが有価物となるため廃棄物量を0に出来る可能性があります。
汚泥減容化について
バキューム処理とのメリット・デメリット比較

- 処理量が少ない場合 → バキューム処理
- 処理量が多い場合 → 汚泥減容化処理
(バキューム処理量が300㎥以上だとメリットを出せる可能性大!)
「有機汚泥」を遠心分離機によって脱水する利点
今までバキューム車等により廃棄されていた汚泥には、水分が含まれており、脱水する事により水と固形物に分離する事で廃棄物量を減らす事が可能です。


※減容化率はSS濃度と含水率により変わります。

「無機汚泥」を遠心分離機によって脱水する利点
今までバキューム車等により廃棄されていた汚泥には、水分が含まれており、脱水する事により水と固形物に分離する事で廃棄物量を減らす事が可能です。


※減容化率はSS濃度と含水率により変わります。

弊社では、処理実施までのご提案資料作成・現地確認・薬品テストなどを無料で行っております。
お客様が納得できる処理方法をご提案するため、全国各地訪問させていただきます。
■プラントフロー図

設備運転電力(三相200V)500A
配置は弊社で提案させて頂いております。(写真1)

ダイバーにより取水口に溜まった汚泥を1時間当たり200㎥取り除いていきます。(写真2)
送られてきた汚泥は砂や貝などを含んでいる為、砂分除去機(サイクロン付き振動篩機)で汚泥から砂や貝などを除去していきます。(写真3)


砂分除去機(サイクロン付き振動篩機)で除去された貝殻やゴミ、砂などです。(写真4)(写真5)
サイクロンでは75μm以上の砂分が排出されます。


貝殻やゴミ、砂などを除去した汚泥は汚泥受け槽へ溜め、次に反応槽へ送ります。(写真6)
反応槽ではPACと高分子凝集剤で反応させ汚泥を凝集していきます。(写真7)


反応槽から送られてきた汚泥は沈殿槽で濃縮されます。(写真8)
濃縮された汚泥は汚泥貯留槽へ溜め、そこから脱水機(遠心分離機)へ送水し1時間当たり10㎥を水と固形物に分離していきます。
使用した脱水機はHS-500MWです。(写真9)


分離された固形物(脱水ケーキ)の含水率は42%でした。脱水ケーキは直接フレコンに落として搬出されます。(写真10)
分離された水(処理水)は、水処理後に放流基準を満たしている事を確認し放流します。(写真11)


水処理参考事例
仮設脱水プラント
1.処理の目的
石灰貯蔵用施設として、野積み貯炭式を採用しているが貯炭場全体の雨水を処理する雨水貯水池に汚泥が堆積してしまった為、これを浚渫して取り除き本来の機能を回復させることを目的とする。
2.遠心分離機での処理の特徴
- 微粒子分が多い為、フィルタープレス等の脱水機では処理できない汚泥を連続的に処理できる。
- 脱水した脱水ケーキは燃料として再利用できる。
3.処理プラントの概要
- 処理条件 汚泥総量 1,850㎥ 原水濃度10%(比重1.13)
- 処理能力 15㎥/h(汚泥の濃度、性状により変動あり)
- 工事期間 1ヵ月(7時間/日稼働)
4.効果
廃棄予定汚泥量1,850㎥から528㎥へ減容化。燃料として再利用した為、廃棄物は有価物へ生まれ変わる。
![]() クレーンにてポンプ浚渫 |
![]() 原水状況(濃度10%) |
![]() 脱水機設置状況 HS-500MW×2台 |
![]() 脱水ケーキ(含水率60%)/処理水状況 |
仮設脱水プラント
1.処理の目的
洗煙排水による汚泥が堆積してしまった為、これを浚渫して取り除き本来の機能を回復させることを目的とする。
2.遠心分離機での処理の特徴
- 微粒子分が多い為、フィルタープレス等の脱水機では処理できない汚泥を連続的に処理できる。
- 既設設備を稼働しながら堆積汚泥を減容化できる。
3.処理プラントの概要
- 処理条件 汚泥総量1,200㎥(10倍希釈後12,000㎥)原水濃度1.5%
- 処理能力 30㎥/h(汚泥の濃度、性状により変動あり)
- 工事期間 2ヵ月(8時間/日稼働)
4.効果
廃棄予定汚泥量1,200㎥から350㎥へ減容化。
![]() クレーンにてポンプ浚渫 |
![]() 原水状況(濃度1.5%) |
![]() 脱水機設置状況 HS-500MW・HS-600MW |
![]() 脱水ケーキ(含水率50%)/処理水状況 |
仮設含油汚泥減容化プラント
1.処理の目的
洪水で水力発電ダムが水没し、備蓄してあった潤滑油等の油が流出し、内部に溜まった含油廃水を取り除き本来の機能を回復させることを目的とする。
2.遠心分離機での処理の特徴
- 含油廃水の為、フィルタープレス等の脱水機では処理できない汚泥を連続的に処理できる。
- バキューム処理では場外搬出に時間がかかるが、大量の含油廃水でも短期間で処理が出来る。
3.処理プラントの概要
- 処理条件 汚泥総量 10,000㎥ 原水濃度0.2%
- 処理能力 5㎥/h(汚泥の濃度、性状により変動あり)
- 工事期間 10ヵ月(7時間/日稼働)
4.効果
廃棄予定汚泥量10,000㎥から67㎥へ減容化。
![]() 内部被災状況 |
![]() 汚泥減容化プラント全景 |
![]() 脱水機設置状況 MW-4 |
![]() 脱水ケーキ(含水率70%)/処理水状況 |