被災した施設の沈殿池に堆積した汚泥を連続処理!他では処理困難な汚泥にも対応!
ご相談内容
東日本大震災の影響で、浄化センターの既設水処理設備である沈殿池が使用不可となり、通常通りに汚泥を処理することができなくなった。被災した既設設備が復旧するまで、既設脱水機と同程度の処理が出来る方法で代替え処理をしてほしい。
セイスイからのご提案
被災した沈殿池の汚泥を砂除去機(サイクロン付振動ふるい機)と脱水機(遠心分離機)を使い2段階に分けて脱水減容化する方法を提案致しました。
被災した設備が復旧するまで処理した結果、汚泥が1/8に減容化!
迅速に仮設水処理システムを稼動させることで既設水処理設備の代替機として汚泥処理を行いました。また、産廃量を1/8に減容化できました。仮設の場合、フィルタープレスでは処理不能な有機汚泥や無機汚泥等の様々な汚泥も、仮設水処理システムでは対応可能です。そのため、仮設水処理システムは被災地での汚泥処理に適しており、被災した既設設備が復旧するまでの期間中、仮設水処理システムで処理を行いました。
セイスイ工業では長年の現場実績をもとに、複数の処理方法の提案・無料での現場確認・打合せなどを行い、最短で汚泥処理・機材のレンタルを開始することができます。また、セイスイ工業の仮設水処理システムを導入することで、処理の難しい汚泥でも最小限のコストで最短で問題解決を図ることができます。
処理効果
汚泥量
6,000㎥
780㎥
1/8に減容化
汚泥濃度
約4%
約-%
含水率69%
■産廃量
■費用
従来技術との比較
近年、災害発生時の被災設備や大量発生汚泥により、効果的な場内処理が困難なケースが増えています。従来工法では災害の影響でバキューム工法での場外運搬が困難だったり、高濃度汚泥の場合に処理が追い付かない等の問題がありました。
セイスイ工業の仮設⽔処理システムは、現場に仮設水処理システムを設置し、脱水機(遠心分離機)で短期間に汚泥を減容化、その場で処理が可能です。油分、有害物、有機物を含む排⽔や汚泥、急激に増加してしまった汚泥の減容化など幅広く対応できます。
大量の廃棄物の受け入れ先がなく復旧が進められない場合でも、現場に合わせた仮設水処理システムを導入する事で現地での処理が可能となり、被災施設、工場の機能停止期間を最小限にとどめます。
セイスイ工業はこんな方法で解決!
被災した沈殿池の汚泥を砂除去機(サイクロン付振動ふるい機)と脱水機(遠心分離機)を使い2段階に分けて脱水減容化する方法を提案致しました。
1次処理
砂除去機(サイクロン付振動ふるい機)にて大きなゴミや75μm以上の砂分を取り除きます。
2次処理
75μm以下の固形物を含む泥水を脱水機(遠心分離機)HS-550MWを使用して、1時間当たり20㎥を固液分離します。
その後、既設水処理設備が復旧するまで、浄化センター内の汚泥処理を仮設水処理システムで処理し続けます。
仮設水処理システムなら、大量の汚泥やフィルタープレス等の脱水機では、処理がし難い有機汚泥でも連続的に処理できるため、短期間で処理することが可能です。また、既設設備を稼働しながら汚泥を減容化できるので、工場の生産ラインを止めることなく問題解決を図れます。予想されない災害時にも、セイスイ工業は万全の体制があり、当時ガソリンやトラックの手配が困難な状況でしたが、迅速な対応を行うことができました。
被災地で発生した汚泥の処理方法詳細
仮設水処理システム概要図
処理前の様子
【写真①】内部被災状況
【写真②】原水状況(濃度4%)
被災した浄化センターにある沈殿池の様子です。汚泥濃度は4%でした。
処理中の様子
【写真①】脱水機(遠心分離機)設置状況 HS-550MW
【写真②】砂分除去機(サイクロン付振動ふるい機)設置状況
既設水処理設備にポンプを設置して汚泥を引き抜いて砂分除去機(サイクロン付振動ふるい機)へ送水します。送られてきた汚泥はゴミや砂などを含んでいる為、砂分除去機(サイクロン付振動ふるい機)で汚泥からゴミ、砂などを除去していきます。砂分除去機(サイクロン付振動ふるい機)で75μm以上のゴミ、砂が排出されます。その後、脱水機(遠心分離機)へ移送され、汚泥を固液分離します。今回使用した脱水機(遠心分離機)はHS-550MWです。
処理後の様子
【写真①】脱水ケーキ(分離された固形物)
【写真②】処理水(分離された水)
処理後の脱水ケーキ(分離された固形物)の含水率は約69%です。一方、処理水(分離された水)は、既設水処理設備へ排水していき、回収率は98%以上と高い回収率となっています。