震災で故障した浄化センターの代替機として活用!津波で浸水した汚泥も処理!
ご相談内容
震災時に浄化センターの汚泥が津波により浸水してしまった。既設脱水機も故障してしまい、フィルタープレスではこの汚泥を処理することができずに困っている。
セイスイからのご提案
浄化センターの既設水処理設備から津波により浸水した汚泥を直接ポンプで引き抜き、同時に仮設水処理システムを稼働させ、脱水減容化をする方法を提案致しました。
被災した設備が復旧するまで処理した結果、1/8.5に減容化!
既設水処理設備の修理期間4カ月間、仮設水処理システムを稼動させ処理することにより従来と同等の処理を行いました。汚泥はそのまま廃棄してしまう方法に比べ、産廃量を18,000㎥から2,160㎥の1/8.5にまで減容化できました。また、処理費用は従来工法と比較して約1/6に抑えることができました。
仮設の場合、フィルタープレスでは処理不能な有機汚泥や無機汚泥等の様々な汚泥も、仮設水処理システムでは対応可能です。そのため、仮設水処理システムは被災地での汚泥処理に適しており、被災した既設設備が復旧するまでの期間中、仮設水処理システムで処理を行いました。
セイスイ工業では長年の現場実績をもとに、複数の処理方法の提案・無料での現場確認・打合せなどを行い、最短で汚泥処理・機材のレンタルを開始することができます。また、セイスイ工業の仮設水処理システムを導入することで、処理の難しい汚泥でも最小限のコストで最短で問題解決を図ることができます。
処理効果
汚泥量
18,000㎥
2,160㎥
1/8.5に減容化
汚泥濃度
約2.7%
約-%
含水率78%
■産廃量
■費用
従来技術との比較
近年、災害発生時の被災設備や大量発生汚泥により、効果的な場内処理が困難なケースが増えています。従来工法では災害の影響でバキューム工法での場外運搬が困難だったり、高濃度汚泥の場合に処理が追い付かない等の問題がありました。
セイスイ工業の仮設⽔処理システムは、現場に仮設水処理システムを設置し、脱水機(遠心分離機)で短期間に汚泥を減容化、その場で処理が可能です。油分、有害物、有機物を含む排⽔や汚泥、急激に増加してしまった汚泥の減容化など幅広く対応できます。
大量の廃棄物の受け入れ先がなく復旧が進められない場合でも、現場に合わせた仮設水処理システムを導入する事で現地での処理が可能となり、被災施設、工場の機能停止期間を最小限にとどめます。
セイスイ工業はこんな方法で解決!
浄化センターの既設水処理設備から津波により浸水した汚泥を直接ポンプで引き抜き、同時に仮設水処理システムを稼働させ、脱水減容化をする方法を提案致しました。
①
既設水処理設備にポンプを設置します。
②
ポンプで既設水処理設備に堆積した汚泥を汲み上げます。
③
汚泥を脱水機(遠心分離機)に入れ固液分離します。使用した脱水機(遠心分離機)はHS-600MWとHS-550MWの2台で、1時間当たり30㎥の汚泥を処理します。
④
その後、既設水処理設備が復旧するまで、浄化センター内の汚泥処理を仮設水処理システムで行います。
仮設水処理システムなら、大量の汚泥やフィルタープレス等の脱水機では処理が難しい有機汚泥でも連続的に処理できます。そのため、短期間で処理することが可能です。また、既設設備を稼働しながら汚泥を減容化できるので、浄化センターを止めることなく問題解決を図れます。
設備脱水機の修理期間中に行った処理方法詳細
仮設水処理システム概要図
処理前の様子
【写真】原水状況(濃度2.7%)
既設水処理設備に堆積した汚泥の様子です。汚泥濃度は2.7%でした。
処理中の様子
【写真①】脱水機(遠心分離機)設置状況 HS-600MW
【写真②】脱水機(遠心分離機)設置状況 HS-550MW
既設水処理設備の汚泥濃縮槽にポンプを設置して汚泥を引き抜いて脱水機(遠心分離機)へ送水していきます。脱水機(遠心分離機)で汚泥を固液分離します。今回使用した脱水機(遠心分離機)はHS-600MWとHS-550MWの2台です。
処理後の様子
【写真①】脱水ケーキ(分離された固形物)
【写真②】処理水(分離された水)
処理後の脱水ケーキ(分離された固形物)の含水率は約78%です。一方、処理水(分離された水)は、既設水処理設備へ排水していきます。