セイスイ工業株式会社

水処理コラム

COLUMN

水処理に関する用語

PFASを含む排水の処理方法と対策技術ー現場で使える実例も紹介

PFAS排水処理

近年、環境や人体への影響が懸念されているPFAS(有機フッ素化合物)は、水や油をはじく性質からさまざまな製品に使われてきましたが、排水中に含まれると分解されにくく、処理が非常に困難です。

本記事では、PFASを含む排水をどのように処理すべきか、その基本的な方法や現場で実際に使われている対策技術を、具体的な実例とともにご紹介します。


👉 この記事でわかること

  • PFASを含む排水が環境・人体に及ぼすリスクと、PFOS・PFOAを含む排水処理が求められている背景
  • PFASが分解・除去しにくい性質と、一般的な排水処理だけでは対応が難しい理由・技術的な課題
  • PFAS排水に用いられる代表的な処理技術の特徴と、突発的な汚染などに対応する現場での水処理事例

PFASとは?排水処理が求められる理由

PFASとは、耐熱性・撥水性・耐薬品性に優れた性質を持つ有機フッ素化合物の総称で、多くの産業や製品に使用されてきました。

しかしその一方で、自然界で分解されにくく、排水を通じて環境や人体への影響が懸念されています。

ここでは、PFASの基本的な性質や用途、排水中に含まれることで生じる問題点について見ていきます。

PFAS(有機フッ素化合物)の特徴

PFASは、水や油をはじく性質や高い耐熱性・耐薬品性を持つことから、調理器具や防水製品など多くの製品に利用されてきた物質群です。構造が非常に安定しているため、環境中で分解されにくいのが大きな特徴です。

排水中に含まれるPFASが引き起こす環境・健康リスク

PFASは自然環境中で分解されにくく、水源や土壌に蓄積されることで、生態系や人体への悪影響が懸念されています。一部のPFASは発がん性や免疫系への影響も指摘されており、国内外で規制が進んでいます。

PFOS・PFOAの用途と問題点

PFOSやPFOAは、撥水加工された衣類や調理器具、消火剤などに幅広く使用されてきた代表的なPFASです。

しかし、長期的に環境や人体へ悪影響を及ぼすことが明らかになり、国内外で製造・使用が厳しく制限されています。

PFASを含む排水処理の難しさと技術的課題

PFASを含む排水の処理は、従来の方法では対応が難しく、今なお多くの現場で課題となっています。その理由は、PFASの構造的な特徴にあり、水中で分解されにくく、処理後も環境中に残留・蓄積しやすいためです。

ここでは、PFASがなぜ一般的な処理技術で除去できないのか、その難しさの本質と技術的な課題について見ていきます。

なぜPFASは一般的な処理では除去できないのか?


PFASが除去しにくい最大の理由は、壊れにくい性質にあります。PFASの分子は炭素とフッ素が強く結びついたC–F結合でできており、自然界でもほとんど分解されません。

水に溶けやすく、ごく微量でも長く水や土に残るため、沈殿・ろ過・微生物分解などの一般的な排水処理だけでは取り除けず、処理には特別な技術が必要です。

フッ素化合物

分解されにくく、蓄積しやすいPFASの性質

永遠の化学物質

PFASは分解されにくいだけでなく、環境や生き物の体内に蓄積しやすい性質を持ちます。一度流れ出ると自然の力では分解されにくく、長期間残留。魚や人間の体にも少しずつ取り込まれ、排出されにくいため蓄積していきます。

このような特性から「永遠の化学物質」とも呼ばれ、微量でも排水や飲み水に含まれることが問題視され、世界中で対策が進められています。

PFAS処理技術の代表例と特徴

PFASを含む排水は一般的な処理では除去が難しく、専用の高度な技術が求められます。現在、現場や実証実験で使われている主な処理法には、活性炭吸着膜処理イオン交換、さらに熱や薬品による分解処理などがあります。ここでは、それぞれの技術の仕組みや特徴をわかりやすく紹介します。

  • 活性炭吸着法(GAC・PAC)
    PFASを活性炭に吸着させて除去する方法
    GAC(粒状)はろ過装置に、PAC(粉末)は水に混ぜて使用、導入しやすく実績も多いが、吸着性能が飽和すると交換が必要
  • 膜処理(ナノ濾過・逆浸透膜)
    微細な膜でPFASをこし取る物理的な方法
    ナノ濾過(NF)は一部PFASに、逆浸透膜(RO)は広範囲のPFASに対応、高精度だが、コストや設備管理が課題
  • イオン交換法
    PFASの電気的な性質を利用して、専用の樹脂に吸着させる方法
    樹脂は再生して再利用も可能だが、排水の成分によって処理効果が変動する
PFAS 処理技術

  • 熱分解・酸化分解技術
    高温や酸化剤を使ってPFASを分解・無害化する方法、処理後にPFASを残さないことが大きなメリットだが、大規模な設備が必要でコストも高め

現場対応で活用される仮設水処理の実例

セイスイ工業の仮設水処理プラントは、これまで原発由来を含む汚染土壌の洗浄・分級にも活用された実績があり、PFAS処理にも応用可能な技術を備えています。微細粒子の分級に対応し、廃棄物量を削減できるのが特長です。ここでは、実際の洗浄・分級事例をもとに、PFAS含有排水への活用可能性を紹介します。

まとめ:PFAS排水処理の課題と処理技術

PFASは自然界で分解されにくく、水や土壌に蓄積しやすいため、通常の排水処理では除去が難しい物質です。活性炭吸着や膜処理、イオン交換、分解処理などの専門技術が必要とされています。セイスイ工業では、これまでに汚染土壌の洗浄・分級などに対応してきた仮設水処理プラントの技術をベースに、PFASを含む排水処理への応用も可能です。PFAS含有排水でお困りの際は、お気軽にご相談ください。

この記事の監修者

井本 謙一

セイスイ工業株式会社 代表取締役

水処理業界に長年携わり、仮設水処理設備の提案・運用支援・現場対応を統括。浄水場、下水処理場、工場排水処理、汚泥処理など幅広い案件に関わる。本記事では技術内容および業界情報の監修を担当。

1974年
創立
水処理専門企業
2,650件
達成
豊富な現場経験
2009年
代表就任
業績好調

お役立ち資料ダウンロード

よくある質問

関連記事

こんなことできる?

どのくらいかかる?

まずはお気軽に ご相談ください!

簡単な質問のみでも、 どのようなことでもご連絡ください。 お困り事を解決していく お手伝いをいたします。ご相談ください!

どう処理したらいいかわからない...

数々の現場経験から 最適な処理方法をご提案!

現場や原水状況や濃度など 具体的な内容をヒヤリングさせていただければ 最適なプランをご提案します!

レンタル機器の手配から プラント提案できるのはセイスイだけ!

お急ぎの方は こちらから!

受付時間 8:30 〜 18:00 /土・日・祝日除く

提案する男性
提案する女性