製鉄所の沈殿槽に堆積した汚泥を安定移送!既設水処理設備を利用して処理工程を削減!
ご相談内容
製鉄所の既設の排水処理設備のうち、沈殿槽に金属汚泥が堆積し、後段の水処理設備へ流れ込んでしまった。 現状、槽の5~8割程度に汚泥が堆積しており、水処理設備としての性能が本来の半分以下となってしまっている。そのため、定期修繕期間中に堆積汚泥の除去をしたい。
セイスイからのご提案
沈殿槽の底に堆積した汚泥は、金属汚泥のため比重が重く圧密されて固くなっており、一般的な水中ポンプでは移送途中で配管内に詰まってしまいます。そのため、今回は移送能力の高い特殊ポンプを使い汚泥を多量の水で崩しながら希釈して移送する方法を提案致しました。
沈殿槽に堆積した汚泥を処理した結果、既設設備での汚泥処理が可能に!
特殊ポンプを使用し、金属汚泥を5日間で550㎥の堆積汚泥を沈殿槽から天日乾燥槽へ移送しました。堆積汚泥を除去したことで、既設水処理設備で安定した処理が行えるようになりました。
セイスイ工業では長年の現場実績をもとに、複数の処理方法の提案・無料での現場確認・打合せなどを行い、最短で汚泥処理・機材のレンタルを開始することができます。また、セイスイ工業の仮設水処理プラントを導入することで、処理の難しい汚泥でも最小限のコストで最短で問題解決を図ることができます。
従来技術との比較
従来工法では排水や汚泥の処理量が多い場合、バキューム処理での場外運搬が困難だったり、高濃度汚泥の場合に処理が追い付かないなどの問題がありました。
セイスイ工業の仮設水処理プラントは、機械化を進め作業者の負担を大幅に減らします。脱水機(遠心分離機)やし渣除去機(ロータマット)、特殊ポンプ等を使用することで、従来困難だった高濃度汚泥やし渣の処理も可能にしました。処理汚泥を減容化することで廃棄費用も削減、改修工事時の汚泥処理に最適な工法です。
セイスイ工業はこんな方法で解決!
沈殿槽の底に堆積した汚泥は、金属汚泥のため比重が重く圧密されて固くなっており、一般的な水中ポンプでは移送途中で配管内に詰まってしまいます。そのため、今回は移送能力の高い特殊ポンプを使い汚泥を多量の水で崩しながら希釈して移送する方法を提案致しました。
①
既設設備の沈殿槽に特殊ポンプを設置し、堆積した汚泥を水で崩しながら汚泥を吸い上げます。
②
汚泥をポンプで吸い上げ、既設の天日乾燥槽へ移送します。
③
天日乾燥槽に移送後、上水を、雨水受け槽に堆積した汚泥を希釈する水として再利用します。
天日乾燥槽の上水を希釈水として再利用し、汚泥量の最小化・作業の効率化をを実現しました。また、タンク内部に人が入ることがないため、従来より安全な作業が可能となり、既設水処理設備では安定した排水処理が行えるようになりました。
金属を含む汚泥の移送方法詳細
仮設水処理プラント概要図
処理前の様子
【写真】沈殿槽(引抜開始時)
沈殿槽の5~8割程度も汚泥が堆積しているため、既設水処理設備の性能が落ちていました。
処理中の様子
【写真①】汚泥引抜の様子
【写真②】希釈の様子
【写真③】沈殿槽(引抜終盤)
大量の水で製鉄所の沈殿槽に堆積した汚泥を希釈しながら崩し、特殊ポンプで引き抜き、既設の天日乾燥槽に移送します。汚泥の希釈は、一気に行うと汚泥の固まりをポンプが吸い込んでしまい詰まりの原因になりますので、少しずつ慎重に行います。水が多いと濃度の薄いところだけをポンプが吸うようになり、汚泥を吸わなくなってきます。そのため、出来る限り濃度を一定に保つように希釈していきます。
処理後の様子
【写真】沈殿槽(引抜完了時)
沈殿槽に堆積した汚泥は、きれいに取り除くことが出来ました。これで後段の既設水処理設備に汚泥が流入することなく、本来の能力で安定した処理が行えるようになります。