ご相談内容
漁港を浚渫した際に発生する高濃度汚泥を1時間当たり800㎥処理したいが、処理量が多い為に処理を出来る会社がなく困っている。また、バキュームで処理すると産廃費用が高額になる為、コストを下げる方法を探している。
効 果
仮設大規模汚泥減容化プラントを3か月稼動させることにより、総水処理量360,000㎥、有機性汚泥52,000㎥を処理し廃棄物量を1/16まで削減でき処理費用も大幅に削減出来ました。

※脱水ケーキ(分離された固形物)の含水率は土質により変わります。含水率が高い程、廃棄物量も増えてきます。

紹介動画
ご提案内容
港湾での浚渫した汚泥は、石、ゴミ、砂などが含まれた有機性の高濃度汚泥であり汚泥処理量も1時間当たり800㎥と大量です。送られてきた汚泥は一次処理として砂分除去機(サイクロン付き振動篩機)にて大きな貝殻やゴミ、砂などを除去しながら汚泥貯留槽に溜めていきます。二次処理の水処理では、PACと高分子凝集剤で汚泥を凝集し沈殿槽で汚泥を濃縮します。三次処理で濃縮された汚泥を脱水機(遠心分離機)に送り水と固形物に分離します。分離された処理水は水処理後に放流し、脱水ケーキ(分離された固形物)は埋戻土として再利用します。処理能力は土質や発生汚泥濃度により変わりますので過少設備や過剰設備にならないよう常に事前調査を綿密に行いお客様に最適な設備をご提案させて頂いております。
大規模排水処理システムについて
概要
浚渫工事や災害・水害が発生した時など、泥水や汚泥を大量に処理する必要に迫られた現場や高濃度泥水や汚泥が発生する現場において、本システムを導入する事で大量の高濃度泥水や汚泥を短期間で水と固形物に分離し、廃棄物の総量削減、経済性、安全性、施工性の向上など、従来には無かった画期的な工法です。また、ゴミや砂分が多い場合にも対応しており、ゴミ除去機や砂分除去機を用いながら一連の処理を連続して行えるようにシステム化した工法です。
従来技術との比較
浚渫現場や災害・水害発生時には大量の泥水を処理する場合があり、これをバキューム車で産廃処理しようとしてもコストが掛かりすぎるなどの問題がありました。
本システムは脱水機(遠心分離機)など様々な泥水や汚泥に対応したプラントを組み合わせて使用することで、1時間当たり数十㎥から数百㎥の幅広い処理量に対応する事が可能で24時間連続運転で処理する事も出来ます。また、浚渫した際に発生する汚泥は土砂など無機性のものや腐植など有機性のものが混ざっている場合や、その汚泥に油、有害物、重金属などを含む場合など幅広く対応が出来ます。
脱水機(遠心分離機)は、泥水や汚泥を水と固形物に分離することで、発生汚泥の大幅な減容化が出来るため処理量が多くなるほど廃棄費用の削減につながります。
汚泥減容化について
バキューム処理とのメリット・デメリット比較

- 処理量が少ない場合 → バキューム処理
- 処理量が多い場合 → 汚泥減容化処理
(バキューム処理量が300㎥以上だとメリットを出せる可能性大!)
「有機汚泥」を脱水機(遠心分離機)によって脱水する利点
今までバキューム車等により廃棄されていた汚泥には、水分が含まれており、脱水する事により水と固形物に分離する事で廃棄物量を減らす事が可能です。


※減容化率はSS濃度と含水率により変わります。

「無機汚泥」を脱水機(遠心分離機)によって脱水する利点
今までバキューム車等により廃棄されていた汚泥には、水分が含まれており、脱水する事により水と固形物に分離する事で廃棄物量を減らす事が可能です。


※減容化率はSS濃度と含水率により変わります。

弊社では、処理実施までのご提案資料作成・現地確認・薬品テストなどを無料で行っております。
お客様が納得できる処理方法をご提案するため、全国各地訪問させていただきます。
■プラントフロー図

配置は弊社で提案させて頂いております。(写真1)

港湾に堆積した汚泥を浚渫船で取り除きながら仮設大規模汚泥減容化プラントへ1時間当たり800㎥の汚泥を送っていきます。(写真2)
送られてきた汚泥は砂や貝などを含んでいる為、砂分除去機(サイクロン付き振動篩機)で汚泥から貝殻やゴミ、砂などを除去していきます。(写真3)


砂分除去機(サイクロン付き振動篩機)で除去された貝殻やゴミ、砂などです。(写真4)(写真5)
サイクロンでは75μm以上の砂分が排出されます。


貝殻やゴミ、砂などを除去した汚泥は汚泥受け槽へ溜め、次に反応槽へ送ります。
反応槽ではPACと高分子凝集剤で反応させ汚泥を凝集していきます。(写真6)
反応槽から送られてきた汚泥は沈殿槽で濃縮されます。(写真7)


沈殿槽で濃縮された汚泥は汚泥貯留槽へ溜め、そこから脱水機(遠心分離機)へ送水します。(写真8)
HS-500MW7台、HS-600MW2台の計9台の脱水機で1時間当たり約120㎥の汚泥を水と固形物に分離します。(写真9)


脱水ケーキ(分離された固形物)はベルトコンベアで固化設備へ搬送していきます。(写真10)(写真11)


脱水ケーキ(分離された固形物)は固化処理後に仮置き場に移動し、その後は再生土として産業廃棄物を発生させない処理を行うことができました。(写真12)(写真13)


処理水は放流水質SS10mg/ℓ以下になるように水処理を行い1時間当たり680㎥の処理水を放流しました。(写真14)

水処理参考事例
仮設大規模汚泥減容化プラント
1.処理の目的
漁港を浚渫した際に発生する高濃度汚泥を減容化する事を目的とする。
2.脱水機(遠心分離機)の特徴
- 処理量が多い汚泥でも短期間で汚泥を連続的に処理できる。
- バキューム処理では場外搬出に時間がかかるが、大量の汚泥でも短期間で処理が出来る。
3.処理プラントの概要
- 処理条件 汚泥処理量 330,000㎥ 濃縮汚泥濃度3%
- 処理能力 水処理量 800㎥/h 汚泥処理量 150㎥/h
- 工事期間 3か月(7時間/日稼働)
4.効果
1時間当たり800㎥の汚泥を処理し1/13まで減容化する事が出来ました。分級砂や脱水ケーキは再利用した為、廃棄物費用も大幅に削減出来ました。
![]() プラント全景 |
![]() 脱水機(遠心分離機)設置状況 |
![]() 振動篩機/分級砂・石 |
![]() 脱水ケーキ(含水率60%)/処理水放流状況 |
仮設重金属汚泥減容化プラント
1.処理の目的
漁港を浚渫した際に発生する重金属を含んだ高濃度汚泥を減容化と不溶化する事を目的とする。
2.脱水機(遠心分離機)の特徴
- 処理量が多い高濃度汚泥でも短期間で汚泥を連続的に処理できる。
- バキューム処理では場外搬出に時間がかかるが、大量の汚泥でも短期間で処理が出来る。
3.処理プラントの概要
- 処理条件 汚泥処理量 23,000㎥ 濃度6%
- 処理能力 水処理量 82㎥/h 汚泥処理量 50㎥/h
- 工事期間 2か月(7時間/日稼働)
4.効果
1時間当たり82㎥の泥水を処理し汚泥も1/7まで減容化する事が出来ました。分級砂や脱水ケーキは不溶化して再利用した為、廃棄物費用も大幅に削減出来ました。
![]() プラント全景 |
![]() 脱水機(遠心分離機)設置状況 |
![]() 振動篩機 |
![]() 脱水ケーキ(含水率60%)/処理水放流状況 |