グランドキャニオンの“開放的”すぎるトイレ事情!?大自然とトイレに向き合った旅レポート

水処理・下水インフラに関わるセイスイスタッフとして、大自然の中で「トイレってどうなってるの?」はどうしても気になるテーマ。
今回、アメリカ・グランドキャニオンを巡る旅で出会ったのは、“開放的”すぎるトイレや、原住民族が管理するトイレ設備。
美しい景色とともに、思わず「これは。。。!」と立ち止まってしまった、トイレ事情をレポートします!
【LA出発】ナビが「360マイル先を右折」!アメリカスケールに唖然
グランドキャニオンへの旅は、ロサンゼルスからレンタカーでスタート。
アメリカの大地を走る片道9時間半のドライブ、ナビの指示はなんと「360マイル(約580km)先を右折」――日本ではまずお目にかかれないスケール感に、セイスイスタッフ驚愕でした。
ただひたすら、何もないまっすぐなハイウェイを走り続ける――その道のりは、もはや運転というより修行。
市街地を抜けたあとは、休憩スポットを見つけるのも一苦労、ようやく見つけたと思った場所が「CLOSED」だったときの絶望感は想像以上でした。次のガソリンスタンドの看板が見えると、トイレを見つけた時のありがたみを噛みしめることに。。。
まさに、“大自然に挑む前哨戦”のような長距離移動でした。

【1日目】ロウアー・アンテロープキャニオンの絶景とトイレ事情

ロウアー・アンテロープキャニオン
旅の1日目は、アリゾナ州にある人気スポット「ロウアー・アンテロープキャニオン」へ。
このエリアはナバホ族によって管理されており、見学には彼らが主催するガイドツアーへの参加が必須です。
アンテロープキャニオンは、鉄砲水による侵食で長い年月をかけて形成された、まさに自然がつくり出した芸術作品でした。差し込む光と曲線の岩壁が織りなす幻想的な景色に、思わず息を呑みました。
しかし、感動冷めやらぬ中で目にしたトイレはまさかのぼっとん便所。建物こそありますが、水道は通っておらず、手洗いもタンク式の簡易設備。乾燥地帯でインフラが未整備な地域ならではのリアルな生活環境に、あらためて「自然と向き合う」ことの意味を感じました。

ナバホ族の住居

アンテロープトイレ外観

アンテロープトイレ
【2日目】グランドキャニオン国立公園へ:ロッジ宿泊とインフラの整ったトイレ
2日目はついに、憧れのグランドキャニオン国立公園へ。
宿泊は園内のロッジ。ビジターセンターやロッジ周辺のトイレはすべて水洗式で清潔。前日の簡易トイレとのギャップに、思わず「ここ、本当に大自然の中。。。?」と思うほど快適でした。
とはいえ、さすがアメリカクオリティ。個室のドアや壁には「これ、外から見えるんじゃ?」と思うほど隙間があり、若干スリルも味わえます(笑)。
特に印象的だったのが、トイレの中に掲示されていた「水の循環システム」の解説図。処理された水が再利用されるしくみや、現地での環境保全の取り組みが図式で説明されており、国立公園のインフラ整備とサステナブルな姿勢を感じられました。

グランドキャニオンビジターセンタートイレ外観

グランドキャニオンビジターセンタートイレ内観

グランドキャニオンビジターセンタートイレ水の仕組
【Ground View Trail挑戦】Very Difficultな道中と“開放型”トイレに衝撃
グランドキャニオン滞在2日目、山火事の影響でノースリム側は進入禁止に。サウスリムからアクセス可能な数少ないトレイルの中から、「Very Difficult」判定のGround View Trailに挑戦することに。
乾燥した断崖を進むルートは想像以上に過酷で、途中には落石の痕跡も。景色は圧巻でしたが、体力的にはかなりハードでした。

グランドビュートレイル
そんな道中、セカンドポイントで「Toilet」の案内を発見。助かった。。。と思ったのも束の間、現れたのは三方を板で囲い、一面は完全にオープンなトイレ。しかもぼっとん便所に窓がついており、なんとなく中が見える仕様。そばには鍬のような器具も置いてあり、「もしかして、、、これでかき混ぜるの?」と不安がよぎります。
鼻をつく匂いに怯み、結局トイレを使用することはできず。普段の生活の中にある、整備されたトイレのありがたみを身をもって学ぶことになりました。

【まとめ】大自然と共にある「トイレ」から学ぶ、インフラと環境
今回の旅では、グランドキャニオンの星空や朝焼け、夕日に照らされた岩肌など、大自然の絶景が何より印象的でした。一方で、セイスイスタッフとしてついつい気になってしまったのが「トイレ事情」。
過酷な自然環境の中で、限られた水資源を活用しながら維持されているトイレ設備は、インフラの大切さを改めて感じさせてくれました。
ロッジの水洗トイレから、トレイル中の開放型トイレまで、どれもその場所ならではの工夫が詰まっており、水処理やインフラに携わる立場としても学びの多い旅となりました。
まさに、絶景とインフラが共存するフィールド学習のような体験でした。

グランドキャニオン朝日

グランドキャニオン夕日

グランドキャニオン夜空