災害時に水力発電ダムから発生した含油排水を処理!災害時にも迅速な対応を可能に!
ご相談内容
台風で川が氾濫した影響で、水力発電ダムが外部、内部共に水没してしまい備蓄してあった潤滑油等の油が流出し、10,000㎥という膨大な含油排水が出てしまいどこにも流す事が出来ないので困っている。
セイスイからのご提案
今回の含油排水は10,000㎥と膨大で、固形物の濃度も2,000mg/Lと低かった為、2段階に分けて処理を行う方法を提案致しました。
被災した設備の含油排水を処理した結果、1/150まで減容化!
仮設水処理プラントを稼動させることにより、油を含んだ排水を問題なく処理し、そのまま廃棄してしまう方法に比べ廃棄物量を1/150に減容化できました。一方、処理水の回収率は99%以上と非常に不純物の少ない水になっており河川放流を行いました。 また、周辺地域が被災しているなかで一番最初に復旧出来たのはこちらの水力発電ダムでした。
セイスイ工業では長年の現場実績をもとに、複数の処理方法の提案・無料での現場確認・打合せなどを行い、最短で汚泥処理・機材のレンタルを開始することができます。また、セイスイ工業の仮設水処理プラントを導入することで、処理の難しい汚泥でも最小限のコストで最短で問題解決を図ることができます。
処理効果
汚泥量
10,000㎥
67㎥
1/150に減容化
■産廃量
■費用
従来技術との比較
近年、災害発生時の被災設備や大量発生汚泥により、効果的な場内処理が困難なケースが増えています。従来工法では災害の影響でバキューム処理での場外運搬が困難だったり、高濃度汚泥の場合に処理が追い付かない等の問題がありました。
セイスイ工業の仮設⽔処理プラントは、現場に仮設水処理プラントを設置し、脱水機(遠心分離機)で短期間に汚泥を減容化、その場で処理が可能です。油、有害物、有機物を含む排⽔や汚泥、急激に増加してしまった汚泥の減容化など幅広く対応できます。 大量の廃棄物の受け入れ先がなく復旧が進められない場合でも、現場に合わせた仮設水処理プラントを導入する事で現地での処理が可能となり、被災施設、工場の機能停止期間を最小限にとどめます。
セイスイ工業はこんな方法で解決!
今回の含油排水は10,000㎥と膨大で、固形物の濃度も2,000mg/Lと低かった為、2段階に分けて処理を行う方法を提案致しました。
1次処理
含油排水用の凝集剤を使い排水に含まれる油と固形物を同時に凝集させ沈殿槽で濃縮します。
2次処理
油と一緒に濃縮された固形物を脱水機(遠心分離機)により水と固形物に分離します。使用した脱水機(遠心分離機)はMW-4で、1時間当たり約5㎥の汚泥を処理します。
凝集・沈殿・遠心分離とプロセスを最適化することで、大量含油排水を迅速かつ確実に浄化し、脱水ケーキ(分離された固形物)は廃棄物として処分、処理水は水処理後に放流します。
水害発生時、被災により処理設備が使えない、あるいは処理量が急増し、既設設備が追い付かない、そんなケースでもセイスイ工業の仮設水処理プラントなら短期間に汚泥を固液分離することが可能です。
従来技術では対応が難しかった、油、有害物、有機物含む様々な汚泥を短期間で対応します。そのため、産廃量・処理コストを大幅削減することが可能です。
最適な仮設水処理プラントを組み合わせ、一貫処理を実現し、水害の影響を最小化するとともに早期復旧に貢献します。
被災地で発生した含油排水の処理方法詳細
仮設水処理プラント概要図
処理前の様子
【写真①】現場全景
【写真②】水力発電ダム外観
【写真③】水力発電ダム周辺被災状況
【写真④】水力発電ダム内部被災状況
【写真⑤】水力発電ダム内部設備被災状況
発電所内の限られたスペースに機材を設置するため、配置はセイスイ工業で提案させて頂いております。災害により被災した水力発電ダム外観と周辺の状況と水力発電ダム内部と設備の状況です。
処理中の様子
【写真①】含油排水攪拌状況
【写真②】上澄みと汚泥の分離状況 (左:沈殿槽~右:処理水槽)
【写真③】脱水機(遠心分離機)設置状況
【写真④】処理水槽状況
1次処理では反応槽で含油排水を攪拌させ、処理に必要な凝集剤を添加しながら反応させます。含油排水に含まれる油、固形物と凝集剤が反応すると、フロック状態(水と固形物に分離した状態)になり固形物を沈殿槽で沈降させ濃縮していきます。きれいな上水は処理水槽へ流れていきます。2次処理では1次処理で濃縮された汚泥(含水率の高い固形物)を脱水機(遠心分離機)で固液分離しました。
処理後の様子
【写真①】脱水ケーキ(分離された固形物)
【写真②】処理水(分離された水)
脱水ケーキ(分離された固形物)の含水率は約70%です。一方、処理水(分離された水)の回収率は99%以上と高い回収率となっており、河川放流できる水質を担保しました。