ご相談内容
ため池に溜まった放射性物質を含んだ汚泥を浚渫し脱水減容化したいが、ろ布やフィルタープレスを使う方法では時間がかかり工期内に終わらすには作業員人数の確保や設置スペースが必要なため少人数で効率よく行える方法を提案して欲しい。
効 果
仮設脱水減容化プラントを稼動させることにより、ろ布で脱水する方法では5t処理するのに3日(重力脱水で2日、プレス脱水機1日)かかっていたのが、1t当たり1時間で処理が出来ました。 お客様からは従来より作業員の人数やプレス脱水機の台数も減らせた上に凝集剤の使用量も削減出来たとの事でした。また、雨天や凍結による影響もなく作業に余裕が出来たと大変喜んで頂けました。
仮設脱水減容化プラントを導入したことにより、高濃度の汚泥でも安全かつ最小限のコストでスピーディに問題解決させることができました。


ご提案内容
浚渫機はお客様でご準備されたものを使用し、浚渫された高濃度の汚泥を砂除去機(サイクロン付き振動篩機)と遠心脱水機を使い脱水減容化する方法をご提案しました。
1次処理では砂除去機(サイクロン付き振動篩機)にて大きなゴミや75μm以上の砂分を取り除き、2次処理で75μm以下の固形物を含む泥水を遠心脱水機で水と固形物に分離します。分離された処理水はお客様がご準備された水処理装置で処理を行った後、ため池に放流します。
処理能力は性状や汚泥濃度により変わりますので過少設備や過剰設備にならないよう常に事前調査を綿密に行いお客様に最適な設備をご提案させて頂いております。
他の事例も沢山ございますのでご参考にして下さい。
ため池除染汚泥減容化処理について
概要
ため池の底質に堆積した放射性物質を含む汚泥を短期間で水と固形物に分離し、廃棄物の総量削減、有害物除去、経済性、施工性の向上など、従来には無かった画期的な工法です。また、ゴミや砂分が多い場合にも対応しており、ゴミ除去機や砂分除去機を用いながら一連の処理を連続して行えるようにシステム化した工法です。
従来技術との比較
従来工法では、水処理で凝集沈殿させた固形物をろ布で重力脱水し、更にプレス脱水機で脱水する工法やフィルタープレ
スを使い脱水する工法が行われてきました。ろ布やフィルター等を用いる脱水機では脱水処理に時間がかかるなどの問題や冬季などにはろ布が凍結したり、雨天により脱水が思うように出来ないなどの問題もありました。
弊社の仮設脱水減容化プラントは遠心脱水機などを使用することで、大量の高濃度汚泥でもその場で連続して処理するこ
とが可能であり、油、有害物、有機物を含む排水や汚泥の減容化に幅広く対応出来ます。
また、汚泥を固体と液体に分離することで、発生汚泥の大幅な減容化が出来るため処理量が多くなるほど産廃費用の削減につながります。

特徴
- 他の脱水機では処理が出来ない含油汚泥や処理が難しい有機汚泥も処理が可能。
- バキューム処理と比較して大幅に産廃費用を削減できる。
- 従来工法では処理の難しい高濃度の排水でも処理が可能であり、処理能力が格段に優れている。
- 氷点下でも処理が可能。(配管内の水抜きは必要)
- 24時間連続運転で処理する事が可能。
- 他の脱水機と比較して、短期間・省スペースでの設置が可能。
弊社では、処理実施までのご提案資料作成・現地確認・薬品テストなどを無料で行っております。
お客様が納得できる処理方法をご提案するため、全国各地訪問させていただきます。
■仮設汚泥減容化プラント フロー図

設備運転電力(三相200V)250A
配置は弊社で提案させて頂いております。(写真1)

ため池に浚渫機を沈め堆積した汚泥を取り除いていきます。(写真2)
浚渫機から送られてきた汚泥は1次処理として砂除去機(サイクロン付き振動篩機)で水草やゴミ、75μm以上の砂分を除去します。
(写真3)


サイクロン振動篩機で除去された水草やゴミ、砂分は、フレコンに溜めていきます。(写真4)
ゴミや砂などを除去した汚泥は汚泥貯留槽へ溜めていきます。(写真5)


汚泥貯留槽から送水されてきた汚泥は1時間当たり10㎥を遠心脱水機で水と固形物に分離していきます。(写真6)
処理水は薬品を加添加気味にして汚泥貯留槽に戻す事で汚泥を凝集沈殿させ、より濃縮させます。(写真7)


分離された脱水ケーキ(固形物)はベルトコンベアで排出します。(写真8)
脱水ケーキ(固形物)の含水率は60%でした。フレコンに溜めた脱水ケーキはフレコンプレス機で更に脱水してから耐候性土嚢に袋詰めします。(写真9)


汚泥貯留槽の上水は水処理装置でSS10mg/l以下にしてから池に放流します。(写真10)

水処理参考事例
1.処理の目的
汚泥を脱水減容化する事で脱水工程の短縮と廃棄物量の削減を目的とする。
2.処理の用途
- 高濃度汚泥の脱水減容化処理。
3.処理の特徴
- 遠心力を利用する為、比重による固液分離が可能。
- バキューム処理と比較して大幅に廃棄物量を削減できる。
- 連続運転で処理する事が可能。
- 従来工法に比べ処理量が格段に多い。
- 他の脱水機と比較して、短期間・省スペースでの設置が可能。
4.処理の効果
- 従来工法では処理の難しい汚泥や高濃度の排水でも処理が可能であり処理能力が格段に優れている。
- バキューム費用と比較し大幅に産廃費用の削減が可能。
- 工場の生産ラインを止める事なく、24時間連続運転で処理する事が可能。
- 従来工法に比べ短期間で処理が可能。また、大規模処理にも対応可能。
- 組合せは自由自在で工場内のある程度の限られたスペースで設置が出来るため、工場の生産ラインに組込み既設脱水機と同様に処理が可能。
- ため池除染
- 脱水減容化処理
![]() ため池浚渫状況 |
![]() 現場全景 |
![]() サイクロン付き振動篩機設置状況 |
![]() 遠心脱水機 MW-4 |
![]() 落葉、ゴミ、砂分 |
![]() 脱水ケーキ(含水率61%)/処理水 |
![]() ため池浚渫状況 |
![]() ため池浚渫状況 |
![]() 遠心脱水機 MW-4 |
![]() サイクロン付き振動篩機設置状況 |
![]() 脱水ケーキ |
![]() 処理水 |