被災した浄水場の排水を仮設水処理で対応!80,000㎥の汚泥を効率的に減容化
ご相談内容
梅雨の時期に洪水による水害が発生した影響で、浄水場の天日乾燥床(汚泥を自然乾燥させる施設)の処理が間に合わない。
セイスイからのご提案
期間限定で処理を増強できる仮設水処理プラントを提案しました。
被災地で仮設水処理にて処理した結果、汚泥が1/18に減容化!
仮設水処理プラントを1日8時間稼働させ、バックアップ含め10カ月間仮設水処理を行い、80,000㎥もの汚泥処理を完了させることができました。
本来の既設水処理が行っていた工業用水の供給についてもトラブルはなく、近隣の工場や火力発電所などへの工業用水を継続供給でき、水質基準に関しても問題なく対応できました。天日乾燥床などの固化処理に比べ、脱水処理による固体削減能力が高く、産廃費用の大幅コストカットに繋がりました。
セイスイ工業では長年の現場実績をもとに、複数の処理方法の提案・無料での現場確認・打合せなどを行い、最短で汚泥処理・機材のレンタルを開始することができます。また、セイスイ工業の仮設水処理プラントを導入することで、処理の難しい汚泥でも最小限のコストで最短で問題解決を図ることができます。
処理効果
汚泥量
80,000㎥
4,500㎥
1/18に減容化
汚泥濃度
約2%
約36%
含水率64%
■産廃量
従来技術との比較
従来では排水や汚泥の処理量が多い場合、バキューム処理での場外運搬が困難だったり、高濃度汚泥の場合に処理が追い付かないなどの問題がありました。
セイスイ工業の仮設水処理プラントは、機械化を進め作業者の負担を大幅に減らします。脱水機(遠心分離機)やし渣除去機(ロータマット)、特殊ポンプ等を使用することで、従来困難だった高濃度汚泥やし渣の処理も可能にしました。処理汚泥を減容化することで廃棄費用も削減、改修工事時の汚泥処理に最適な工法です。
セイスイ工業はこんな方法で解決!
今回の現場は、梅雨の時期に発生した記録的な大雨による洪水の影響を大きく受けました。 長期にわたる大雨の結果、天日乾燥床内の汚泥の濁度が極めて高くなり、一時的に使用できなくなってしまいました。このため、汚泥処理の代替手段が緊急に必要となったのです。そこでセイスイ工業は、仮設水処理プラントを提案しました。この仮設水処理プラントは、埋設型の恒久施設に比べて設置が容易な上、処理能力も十分です。
今回の設備は、HS-500MW ×1台、HS-600MW ×2台、合計3台を使用しました。汚泥処理は、下水汚泥の性質とこの機械能力から、1時間当たり、50㎥で脱水処理を行いました。この処理能力を活用して、1日8時間仮設水処理プラントを稼働し、10か月間のバックアップ処理を行うことで、梅雨時の洪水によって濁った汚泥を安全かつ効率的に処理することが可能となりました。 洪水時の緊急対応には迅速さが不可欠ですが、当社の仮設水処理プラントはその役割を十分に果たすことができました。
被災地で発生した汚泥の処理方法詳細
仮設水処理プラント概要図
処理前の様子
【写真】汚泥状況
天日乾燥床内の汚泥の濁度が上がってしまい使用できなくなっている様子です。
処理中の様子
【写真】脱水機(遠心分離機)設置状況 HS-500MW ×1台、HS-600MW
仮設水処理プラントを使用して、1日24時間稼働させ、1ヶ月半処理を行いました。原水は油分が多いため、ベントナイトを添加してから脱水機(遠心分離機)HS-500MW ×1台、HS-600MWにて処理を行います。
処理後の様子
【写真①】脱水ケーキ(分離された固形物)
【写真②】処理水(分離された水)
脱水ケーキ(分離された固形物)の含水率は約64%です。一方、処理水(分離された水)の回収率は99%以上と高い回収率となっています。