【製造業のSDGsの取り組み実態をレベル別で調査】3社に1社がSDGsの取り組み「実施に至っていない」レベル 一方で、取り組みを行う中でも課題ありの実態
実施する取り組みランキング、第2位は「社内照明のLED化」第1位は…?
日本一の仮設水処理技術を持つ、セイスイ工業株式会社(本社:千葉市若葉区、代表取締役:井本謙一、以下 セイスイ工業は、従業員数300名以上の製造業経営者・役員104名に、製造業のSDGsの取り組みレベル調査を実施いたしましたので、お知らせいたします。
調査概要
- 調査概要:製造業のSDGsの取り組みレベル調査
- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー(R)」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2023年2月9日~同年2月13日
- 有効回答:従業員数300名以上の製造業経営者・役員104名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
3社に1社がSDGsの取り組み「実施できていない」レベルの実態
「Q1.あなたのお勤め先で実施しているSDGsの取り組みは、どのように行われていますか。」(n=104)と質問したところ、「SDGsに関する情報収集や取り組みについて、一切着手できていない」が14.5%、「SDGsに関する情報収集や目標の策定段階であり、取り組みについては検討できていない」が11.5%という回答となりました。
- レベル1|SDGsに関する情報収集や取り組みについて、一切着手できていない:14.5%
- レベル2|SDGsに関する情報収集や目標の策定段階であり、取り組みについては検討できていない:11.5%
- レベル3|設定した優先課題や目標を経営層に統合している段階で、取り組みの実施には至っていない:8.7%
- レベル4|経営方針や事業内容に沿ったオリジナルのSDGsの取り組みを実際に行えている:41.3%
- レベル5|目標を常に達成できており、達成状況に応じた取り組み内容のアップデートを行えている:12.5%
- その他:0.0%
- 答えられない/わからない:11.5%
取り組みを検討する上での課題、3割以上が「他の業務で忙しく十分な時間を確保できない」や「社内全体の理解を醸成できない」と回答
Q1で「SDGsに関する情報収集や取り組みについて、一切着手できていない」「SDGsに関する情報収集や目標の策定段階であり、取り組みについては検討できていない」「設定した優先課題や目標を経営層に統合している段階で、取り組みの実施には至っていない」と回答した方に、「Q2.SDGsの取り組みを検討する上での課題を教えてください。(複数回答)」(n=36)と質問したところ、「他の業務で忙しく十分な時間を確保できない」が36.1%、「社内全体の理解を醸成できない」が30.6%、「社内コミュニケーションに滞りがある」が27.8%、「自社が取り組むべき活動がわからない」が27.8%という回答となりました。
- 他の業務で忙しく十分な時間を確保できない:36.1%
- 社内全体の理解を醸成できない:30.6%
- 社内コミュニケーションに滞りがある:27.8%
- 自社が取り組むべき活動がわからない:27.8%
- 自社の事業がSDGsの目標にコミットしていない:25.0%
- 経営層の理解が得られない:19.4%
- 取り組みを行うための予算が確保できない:19.4%
- その他:0.0%
- 特にない:2.8%
- わからない/答えられない:0.0%
他にも「具体的にそれぞれの立場で何をしていいか分からない」や「重要性は理解しているが策定方法に苦労している」などの課題も
Q2で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q3.Q2で回答した以外に、SDGsの取り組みを検討する上での課題があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=35)と質問したところ、「具体的にそれぞれの立場で何をしていいか分からない」や「重要性は理解しているが策定方法に苦労している」など23の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
- 59歳:具体的にそれぞれの立場で何をしていいか分からない。
- 57歳:重要性は理解しているが策定方法に苦労している。
- 64歳:経営資源を投入できていない。
- 61歳:目標の絞り込みが難しい。
- 54歳:現実的な目標設定と取組成果をタイムリーに見える化する方法。
- 51歳:産業としてどのように関わっていくか、業界全体のコンセンサスをはかる必要がある。
- 64歳:社員の意識。
実施する取り組みランキング、第1位は「廃棄量の削減」、第2位は「社内照明のLED化」、第3位は「DX推進による生産性の向上」
Q1で「経営方針や事業内容に沿ったオリジナルのSDGsの取り組みを実際に行えている」「目標を常に達成できており、達成状況に応じた取り組み内容のアップデートを行えている」と回答した方に、「Q4.あなたのお勤め先で、行っているSDGsの取り組みを教えてください。(複数回答)」(n=56)と質問したところ、「廃棄量の削減」が76.8%、「社内照明のLED化」が67.9%、「DX推進による生産性の向上」が62.5%という回答となりました。
- 廃棄量の削減:76.8%
- 社内照明のLED化:67.9%
- DX推進による生産性の向上:62.5%
- 不良率改善の取り組み・対策:60.7%
- 太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの活用:46.4%
- 改良された製造工程の開発:44.6%
- 汚染物質への対策:41.1%
- リサイクルが可能な製品の開発:41.1%
- 商品の過剰包装の削減:39.3%
- サプライチェーンの見直し・供給効率化:37.5%
- クラウド化によるITインフラの強化:35.7%
- 長期間使用できる製品の開発:33.9%
- セキュリティ対策によるITインフラの安全確保:32.1%
- コージェネレーションの活用:21.4%
- サービタイゼーションの推進:14.3%
- その他:3.6%
ー65歳:ナノマシン関連企業なので開発過程での実施が求められている
ー64歳:製品開発 - わからない/答えられない:1.8%
他にも「切削油の回収、不純物の抽出並びに濾過再利用できる循環システムの構築利用」を実施する企業も
Q4で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q5.Q4で回答した以外に、お勤め先で行っているSDGsの取り組みがあれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=55)と質問したところ、「切削油の回収、不純物の抽出並びに濾過再利用できる循環システムの構築利用」や「海洋汚染を防ぐ取り組み」など34の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
- 63歳:切削油の回収、不純物の抽出並びに濾過再利用できる循環システムの構築利用。
- 64歳:海洋汚染を防ぐ取り組み。
- 61歳:省エネ推進、代替え燃料の開発。
- 63歳:切削油の浄化、含有する各種金属粉の回収により再利用するシステムの構築、運用。
- 64歳:公共施設への植樹。
- 61歳:自社製品の開発、お客様(企業)に対するエコ製品の提案。
- 60歳:省電力製品の開発販売。
- 54歳:廃食油の燃料化。
実際にSDGsの取り組みを行う上での課題、約4割が「SDGsの取り組みを行う人材の不足」や「効果測定」と回答
Q1で「経営方針や事業内容に沿ったオリジナルのSDGsの取り組みを実際に行えている」「目標を常に達成できており、達成状況に応じた取り組み内容のアップデートを行えている」と回答した方に、「Q6.あなたが、実際にSDGsの取り組みを行う上での課題を教えてください。(複数回答)」(n=56)と質問したところ、「SDGsの取り組みを行う人材が不足している」が42.9%、「効果測定を行えていない」が35.7%、「取り組み内容において他社との差別化ができない」が30.4%という回答となりました。
- SDGsの取り組みを行う人材が不足している:42.9%
- 効果測定を行えていない:35.7%
- 取り組み内容において他社との差別化ができない:30.4%
- 現場に浸透していない:26.8%
- アップデートや継続するコストやリソースがない:23.2%
- SDGsウォッシュになる危険性がある:19.6%
- その他:1.8%
ー62歳:コスト高になる - 特にない:17.9%
- わからない/答えられない:1.8%
他にも「費用対効果が未だマイナス」や「比較数値をどの様に評価するかの判断基準が無い」という悩みの声も
Q6で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q7.Q6で回答した以外に、実際にSDGsの取り組みを行う上での課題があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=45)と質問したところ、「費用対効果が未だマイナス」や「比較数値をどの様に評価するかの判断基準が無い」など28の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
- 64歳:費用対効果が未だマイナス。
- 63歳:比較数値をどの様に評価するかの判断基準が無い。
- 61歳:共同開発を行わなければ、スピーディーに進められない。
- 63歳:数値化しても適当な物差しになる物がない。
- 61歳:廃棄物処理や社内ロスの削減に対して生産部門の末端まで浸透していない。
7割以上が「SDGsの取り組みを加速・アップデートしていく必要性」を実感
「Q8.あなたは、製造業において、SDGsの取り組みを加速・アップデートしていく必要があると思いますか。」(n=104)と質問したところ、「非常にそう思う」が36.5%、「ややそう思う」が36.5%という回答となりました。
- 非常にそう思う:36.5%
- ややそう思う:36.5%
- あまりそう思わない:15.4%
- 全くそう思わない:2.9%
- わからない/答えられない:8.7%
理由として、約6割から「エネルギー消費量が多い産業だから」との声
Q8で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方に、「Q9.あなたが、製造業において、SDGsの取り組みを加速・アップデートしていく必要があると思う理由を教えてください。(複数回答)」(n=76)と質問したところ、「エネルギー消費量が多い産業だから」が57.9%、「環境問題に大きく関わる産業だから」が56.6%、「企業イメージの向上につながるから」が51.3%という回答となりました。
- エネルギー消費量が多い産業だから:57.9%
- 環境問題に大きく関わる産業だから:56.6%
- 企業イメージの向上につながるから:51.3%
- 製品、商品に付加価値をつけられるから:42.1%
- ステークホルダーからの信頼が高まるから:34.2%
- 労働者が多い産業だから:30.3%
- CSRや広報活動につながるから:30.3%
- 新たなビジネスを生み出すチャンスの創出につながるから:23.7%
- その他:5.3%
ー58歳:地球に住むものの責務として
ー57歳:受注先からのニーズがあるから - わからない/答えられない:1.3%
まとめ
今回は、従業員数300名以上の製造業経営者・役員104名に、製造業のSDGsの取り組みレベル調査を実施しました。
多くの企業でSDGsへの取り組みが推進される中、製造業の実施するSDGsへの取り組みランキングを調査したところ、第3位は「DX推進による生産性の向上」、第2位は「社内照明のLED化」、第1位は「廃棄量の削減」という結果になりました。
一方で、製造業の3社に1社が、SDGsの取り組みを「実施できていない」実態が明らかに。実施に向けた課題として、社内リソースが不足している点が中心に挙げられました。なお、取り組みを実施の有無に関わらず、製造業の7割以上が「SDGsの取り組みを加速・アップデートしていく必要性」を実感していることが分かりました。主な理由として、「エネルギー消費量が多い産業だから」や「環境問題に大きく関わる産業だから」との意見が多い結果となりました。
今回の調査から、SDGsの取り組みを行うことは製造業にとって重要であり、環境面だけでなく、企業イメージや製品に対してもイメージアップの付加価値が得られることがわかりました。また、具体的な取り組みとして、工場からの廃棄物を減らしたり、資源を節約・再利用することで、SDGsへの貢献ができると考えられている一方で、実際に社内リソースの不足など、実施や運用のハードルや効果測定に頭を抱える企業が多い実態も浮き彫りとなりました。SDGsへの取り組みが実施できていない企業が取り組みの実施に至るためには、まずは多くの企業が実践している、廃棄物量を削減する方法や施策を検討していく必要があるのかもしれません。
世界的にも評価されるセイスイ工業のサステナビリティ
■ザーイド・サステナビリティ賞の概要(同賞のプレスリリースより抜粋)
UAE建国の父である故シェイク・ザーイド・ビン・スルタン・アル・ナヒヤーン氏の遺志を継ぎ、2008年にUAEの指導者によって設立された賞で、世界中の中小企業、非営利団体、高等学校の革新的でインパクトがあり、心を揺さぶる持続可能で人道的なソリューションを表彰するUAEの先駆的なグローバル・アワードです。問題の解決を加速させることに尽力する世界のパイオニアやイノベーターたちを認め、その功績を称えます。過去14年間で、96組織・団体の受賞者が誕生し、受賞者たちは、直接的・間接的に、世界で3億7000万人以上の人々の生活にプラスの影響を及ぼしてきました。
■SDGsの取り組みに貢献するセイスイ工業の仮説水処理とは
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