事例
RESULTS

【事例26】発電所 浚渫汚泥処理

ご相談内容

2週間で取水口に堆積している汚泥を出来るだけ低コストで除去して欲しい。

効 果

ダイバーによるポンプ浚渫と仮設汚泥減容化プラントを稼動させることにより設置から撤去までを2週間で問題なく処理し、そのまま廃棄してしまう方法に比べ廃棄物の量を500㎥から72㎥まで約1/7に減容化できました。

※脱水ケーキの含水率は土質により変わります。含水率が高い程、廃棄物量も増えてきます。

ご提案内容

ダイバーによるポンプ浚渫と仮設汚泥減容化プラントでの処理をご提案しました。
まず、ダイバーが潜水し堆積した汚泥をバキュームポンプで除去していきます。送られてきた汚泥は一次処理として砂除去機(サイクロン付き振動篩機)にて大きな貝殻やゴミ、砂などを除去しながら汚泥貯留槽に溜めていきます。二次処理の濁水処理では、PACと高分子凝集剤で汚泥を凝集し沈殿槽で濃縮します。三次処理では、濃縮された汚泥を脱水機(遠心分離機)に送り水と固形物に分離します。分離された水(処理水)は水処理後に放流していきます。処理能力は土質や発生泥水濃度により変わりますので過少設備や過剰設備にならないよう常に事前調査を綿密に行いお客様に最適な設備をご提案させて頂いております。

浚渫汚泥処理について

概要

長年の排水処理で水処理設備の堆積汚泥が増加し放流水が基準値を満たさなくなった時や排水溝に汚泥が堆積し水位が増加した時など、水を抜かずに堆積汚泥だけを取り除く事も可能であり、本システムを導入する事で大量の汚泥でも短期間で水と固形物に分離し、廃棄物の総量削減、経済性、安全性、施工性の向上など、従来には無かった画期的な工法です。また、ゴミや砂分が多い場合にも対応しており、ゴミ除去機や砂分除去機を用いながら一連の処理を連続して行えるようにシステム化した工法です。

従来技術との比較

従来工法では排水(廃水)や汚泥の処理量が多い場合、バキュームカーでの場外運搬が困難だったり産廃費用が高額になる問題や、高濃度汚泥や有機汚泥、汚泥に含まれる粒子が非常に小さい場合にフィルター等を用いる脱水機では処理が不十分になるなどの問題がありました。
本システムは脱水機(遠心分離機)など様々な排水や汚泥に対応したプラントを組み合わせて使用することで、既設設備の稼働を止める事なくその場で24時間連続運転で処理する事も可能であり、油、有害物、有機物を含む排水(廃水)や汚泥など幅広く対応出来ます。
また、石炭汚泥は、脱水機(遠心分離機)で水と固形物に分離する事で再利用出来る場合があり廃棄予定だったものが有価物となるため廃棄物量を0に出来る可能性があります。

特徴

  • 他の脱水機では処理が出来ない含油汚泥や処理が難しい有機汚泥も処理が可能。
  • バキューム処理と比較して大幅に産廃費用を削減できる。
  • 従来工法では処理の難しい高濃度の排水でも処理が可能であり、処理能力が格段に優れている。
  • 堆積した汚泥を除去することで、放流水が増加した際も放流基準を維持しながら放流できる。
  • 工場の生産ラインを止める事もなく、24時間連続運転で処理する事が可能。
  • 他の脱水機と比較して、短期間・省スペースでの設置が可能。

セイスイ工業では、処理実施までのご提案資料作成・現地確認・薬品テストなどを無料で行っております。
お客様が納得できる処理方法をご提案するため、全国各地訪問させていただきます。

■プラントフロー図

設備運転電力(三相200V)300A

配置はセイスイ工業で提案させて頂いております。(写真1)

写真1  現場全景

ダイバーにより取水口に溜まった汚泥を1時間当たり200㎥取り除いていきます。(写真2)
送られてきた汚泥は砂や貝などを含んでいる為、一次処理の振動篩機で汚泥から砂や貝などを除去していきます。(写真3)

砂分除去機(サイクロン付き振動篩機)で除去された貝殻やゴミ、砂などです。(写真4)(写真5)
サイクロンでは75μm以上の砂分が排出されます

貝殻やゴミ、砂などを除去した汚泥は汚泥受け槽へ溜め、次に反応槽へ送ります。(写真6)
反応槽ではPACと高分子凝集剤で反応させ汚泥を凝集していきます。(写真7)

反応槽から送られてきた汚泥は沈殿槽で濃縮されます。(写真8)
濃縮された汚泥は汚泥貯留槽へ溜め、そこから脱水機(遠心分離機)へ送水し1時間当たり10㎥を水と固形物に分離していきます。
使用した脱水機(遠心分離機)はHS-500MWです。(写真9)

分離された固形物(脱水ケーキ)の含水率は42%でした。脱水ケーキは直接フレコンに落として搬出されます。(写真10)
分離された水(処理水)は、水処理後に放流基準を満たしている事を確認し放流します。(写真11)

浚渫による大量の汚泥でも脱水機(遠心分離機)を使うことで、最小限のコストでスピーディに問題解決をさせることができました。

水処理参考事例

1.処理の目的

堆積した汚泥を除去することで、水位を下げ、排水が増加した際も放流基準を維持出来るようにすることを目的とする。

2.処理の用途

  • 工場内の水処理設備の堆積汚泥の処理。
  • 工場内の排水溝の堆積汚泥処理。

3.処理の特徴

  1. 遠心力を利用する為、比重による固液分離が可能。
  2. バキューム処理と比較して大幅に廃棄物量を削減できる。
  3. 連続運転で処理する事が可能。
  4. 従来工法に比べ処理量が格段に多い。
  5. 他の脱水機と比較して、短期間・省スペースでの設置が可能。

4.処理の効果

  1. 従来工法では処理の難しい汚泥や高濃度の排水でも処理が可能であり処理能力が格段に優れている。
  2. バキューム費用と比較し大幅に産廃費用の削減が可能。
  3. 工場の生産ラインを止める事なく、24時間連続運転で処理する事が可能。
  4. 従来工法に比べ短期間で処理が可能。また、大規模処理にも対応可能。
  5. 組合せは自由自在で工場内のある程度の限られたスペースで設置が出来るため、工場の生産ラインに組込み既設脱水機と同様に処理が可能。
  • 工場排水分野 水力発電所
  • ダム浚渫船堆積汚泥処理
  • 汚泥処理量   5,000㎥
  • 施工期間    1ヵ月
  • 処理後廃棄物量 250㎥

 

処理前沈殿池状況

振動篩機/遠心脱水機(HS-500MW)設置状況

処理前 原水濃度(30,000ppm)

処理後 処理水/木屑/脱水ケーキ状況(含水率35%)

  • 工場排水分野 有機汚泥
  • バキューム浚渫堆積汚泥処理
  • 汚泥処理量   1,200㎥
  • 施工期間    2ヵ月
  • 処理後廃棄物量 340㎥

 

処理前沈殿池/バキューム浚渫状況

振動篩機/遠心脱水機(MW-4)設置状況

処理前 原水濃度(60,000ppm)

処理後 処理水/脱水ケーキ状況(含水率78%)

  • 工場排水分野 火力発電所
  • ポンプ浚渫堆積汚泥処理
  • 汚泥処理量   1,850㎥
  • 施工期間    1ヵ月
  • 処理後廃棄物量 370㎥(脱水ケーキは全量リサイクル、砂利・砂分は廃棄)

沈殿池浚渫状況

振動篩機/遠心脱水機(HS-500MW×2) 設置状況

処理前 原水濃度(10,000ppm)

処理後 処理水/脱水ケーキ状況(含水率47%)

  • 工場排水分野 ガス会社
  • 排泥ロボット浚渫堆積汚泥処理
  • 汚泥処理量   1,100㎥
  • 施工期間    1ヵ月
  • 処理後廃棄物量 40㎥

排泥ロボット浚渫状況

振動篩機/遠心脱水機(HS-500MW)設置状況

処理前 原水濃度(10,00ppm)

処理後 処理水/貝殻・砂利/脱水ケーキ状況(含水率64%)